犬のしつけ

犬のしつけ

みんなに愛される社会の一員となるために

犬の習性としつけ

 犬はオオカミが家畜化された動物であり、社会的本能といわれる本能行動があります。これらをよく理解して、犬に接したりしつけたりしなければなりません。

犬の習性としつけ

社会的本能の分類

群棲本能 群で生活しようとする
権勢本能 相手が弱ければボスになろうとする
服従本能 相手が強ければ従属的に行動する
警戒本能 群の安全を確保する
防衛本能 群を防衛する  母イヌの子イヌを守る本能は強い
監守本能 絶えず群を外敵から監守する
闘争本能 必要とあらば戦う
帰家本能 群の安全を確保するための帰巣性

イメージ画像です。

日常のしつけ

飼い主がリーダーになるために

 犬の問題行動に悩まされないために、また、犬が家庭や社会で幸せに過ごすためにも、飼い主は子犬のうちからしっかりとしつけをしなければなりません。
基本的には、飼い主が家庭という群の中で、犬の期待するリーダーになることです。

飼い主がリーダーになるために

リーダーウォーク(主導的歩行)

 飼い主がリーダーになるための第一歩です。 引き綱を常にたるませて、犬が先に歩こうと前に出たら回れ右をし、犬が右に行けば左に、左に行けば右に行きます。犬を無視して顔を見ないで、無言で犬に逆らって歩きます。犬が常に飼い主を気にしながら、ついて歩くようになれば成功です。

リーダーウォーク(主導的歩行)

ホールドスチール(拘束静止法)

 従順な性格の犬をつくります。 飼い主はつまだって両ひざを立てて座り、股の間に犬を背中を抱くようにして座らせます。左手で犬の前胸を、右手で犬の口をもって抱き、静止させます。犬が抵抗して暴れても、決して犬に負けないで力を入れて押さえ込み、犬が静止すればすぐに力を抜いてほめます。犬が居眠りをするようになれば成功です。

ホールドスチール(拘束静止法)

アタッチメント(体端部接触法)

 犬の服従心を育てます。 犬をふせさせ、横や仰向けに寝かせます。抵抗しても犬に絶対に負けずにねじ伏せるくらいの心意気で行ってください。そして、寝たらほめ、なでて寝かせつけるようにしてください。毎日何回も行ってください。

アタッチメント(体端部接触法)

オペラント訓練方法

愛犬と楽しく暮らすために

 アメリカの行動学者B・F・スキナーは1937年に、報酬の与え方が動物の応答行動(動作)の仕方を決めることを発見しました。彼はこれにオペラント(Operant)という用語を用いました。 オペラント訓練方法は、犬の好む餌・ボールなど(モチベーター)を用い、訓練者が握っている手を犬がほしいために注視しているなかで、たとえば「スワレ」の場合、犬が座れば取れる位置に手を移動し、座れば与えます。これを無言で行い犬の自発行動を誘導し、犬が座ったら「スワレ」と命令します。犬の自発行動が報酬につながり命令語は強化刺激になり、やがて犬は積極的な行動をとり瞬時に命令語に応答するようになります。  この方法は家庭でも簡単に、しかも楽しみながらでき、しつけにおいても利用できます。

愛犬と楽しく暮らすために

1.スワレ

 無言で、ごほうびの餌を握った手を犬の鼻先にもっていき、その手を後頭部へ移動させます。犬が座ると直ちに餌を与え、「スワレ」と命令します。

スワレ

2.マテ

 犬が座った姿勢で、マテを教えます。 犬が飽きないように小さな声で「マテ」と声をかけながらさがり、犬が動きだす前にごほうびを与え、徐々に距離を広げていき、座っていればごほうびがもらえることを覚えさせます。

マテ

3.コイ

 「マテ」と言うと反応するようになり、確実に待てるようになったら、「コイ」と呼びかけ、犬が前に来て座ったらごほうびを与えます。

コイ

4.フセ

 ごほうびを握った手を地面につけて、犬がそれを食べようと頭を低くし、完全にふせた状態で餌を与えます。トンネルの中をくぐらせ、ふせさせる方法もあります。これらはいずれも無言で行い、ふせると必ずごほうびがもらえるという条件反射がつけば、同時に「フセ」という言葉をかけます。

フセ

日常の散歩と給餌の一例

散歩とエサやりはしつけの第一歩

 エサは、規則正しく与えましょう。 散歩は、犬が催促しないようにするために、出かける時間をずらしましょう。 家族全員が一貫性をもって同じように接することが重要です。

散歩とエサやりはしつけの第一歩

1.リード等を持ってサークル内に入る。(犬に近づく)

  犬がじゃれついてきたり、とびかかってきても無言で無視する。

リード等を持ってサークル内に入る。(犬に近づく)

2.ごほうび用のエサ等を持ち、犬を「オスワリ」させてリードをつけ、 散歩に出かける。

 飼主の「ヨシ」という命令で犬が動くようにし、サークル(犬舎)を出るときも、犬よりも飼主が必ず先に出るように気をつける。

ごほうび用のエサ等を持ち、犬を「オスワリ」させてリードをつけ、
散歩に出かける。

3.リードを張らずに、犬がついて来るように散歩する。 リーダーウォーク(主導的歩行)に心がける。

  人は犬を見てはいけない。犬が人を見るように仕向ける。(うまくいったら誉める。しかし、誉めすぎはよくない。)

リードを張らずに、犬がついて来るように散歩する。
リーダーウォーク(主導的歩行)に心がける。

4.途中、広場など安全な場所があればオペラント訓練を行う。 (「スワレ」「フセ」「マテ」「コイ」など) ホールドスチール(拘束静止法)、アタッチメント(体端部接触法)等 も試みる。

 必ず飼主の命令で動くようにする。(命令違反をする場合は、やりなおしをするが、あまりしつこくしない。うまくいったら誉める。しかし、誉めすぎはよくない。)

途中、広場など安全な場所があればオペラント訓練を行う。
(「スワレ」「フセ」「マテ」「コイ」など)
ホールドスチール(拘束静止法)、アタッチメント(体端部接触法)等
も試みる。

5.散歩終了。犬をケージやサークル内に入れる。 「スワレ」をさせ、リードを外し、「ヨシ」の命令で犬を自由にする。

  必ず人が先に入り、犬は人のあとからついて来るようにさせる。

散歩終了。犬をケージやサークル内に入れる。
「スワレ」をさせ、リードを外し、「ヨシ」の命令で犬を自由にする。

6.落ちついたらエサを与える。 この場合も「スワレ」「マテ」「ヨシ」の命令で行うとよい。

  食べ具合等をよく観察する。

落ちついたらエサを与える。
この場合も「スワレ」「マテ」「ヨシ」の命令で行うとよい。

7.食器は、犬が食べたらすぐ洗う。 (食べ残しがあっても長時間放置せず、30分程度で片付ける。)犬が、新鮮な水をいつでも飲める状態にしておく。

   必ずその犬専用の食器を使用する。犬が食べているとき、犬のそばでその様子を長時間見ない。(エサはゆっくりと落ちついて食べさせる。また、人が食べたあとで与えるようにする方がよい。)

食器は、犬が食べたらすぐ洗う。
(食べ残しがあっても長時間放置せず、30分程度で片付ける。)犬が、新鮮な水をいつでも飲める状態にしておく。